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何時に寝ている?学力が上がりやすい睡眠時間とは

学校で成績の良い子は、早寝早起きの子が多い印象があるかもしれません。睡眠は学力に関係あるのでしょうか?

実は、子どもの学力は、睡眠の影響を大きく受けることが分かっています。

この記事では、様々な調査を紹介しつつ、成績が良い子の睡眠時間の傾向を探りました。学力が上がりやすい睡眠時間をお伝えします。

睡眠と学力の関係

睡眠と学力には、大きな関連があります。学力が高い子の生活習慣は、「早寝」「早起き」「規則正しい」の3点セットです。

2014年に改訂された厚生労働省の厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」でも、「一定していない睡眠と覚醒のリズムや就寝時刻・起床時刻が遅い」という睡眠状況が学業成績の低さと関係していることが記載されています。

ここでは、学力と睡眠に関する調査結果を3つ見ていきましょう。学力向上のためのベストな睡眠時間が分かります。

『基礎講座 睡眠改善学』より

書籍『基礎講座 睡眠改善学』(日本睡眠改善協議会)には、小学生の学力と睡眠の関係について調べた結果が記載されています。

そこで分かることは、「早い時刻に寝ている子ほど成績が良い」という事実でした。

国語、算数、理科、社会の4教科において平均95点以上を取った子のうち、12時台に寝る子は0%。10時より前に寝る子が大半の69%。うち41%は9時前に寝ていました。10時台では22%、11時台だと14%と徐々に人数が減っていきます。

また、3年生と6年生では、就寝時刻が遅いほど、テストの平均点が低いという傾向が分かりました。

広島県教育委員会の2003年調査

広島県教育委員会の「『基礎・基本』定着状況調査報告書2003年」では、睡眠時間が短いほど成績が低い傾向が報告されていました。

調査内容は、国語と算数の試験結果と睡眠時間(対象:小学5年生)です。

結果は、以下の通りでした。

<睡眠時間:成績>

  • 5時間以下:国語51.9点/算数53.9点
  • 5時間~6時間:国語61.8点/算数65.8点
  • 9時間~10時間:国語70.3点/算数73.7点

睡眠時間が長くなるにつれて、成績が上がっていることが分かります。

ただし、注意点は、10時間以上。睡眠時間が10時間を超えると、成績が下がるという結果になったとのこと。

この調査を元にすると、良い成績を取るには「7時間以上10時間未満がベストな睡眠時間」と言えそうです。

バルセロナ自治大学の2011年調査

もう一つ調査結果を紹介します。2011年にバルセロナ自治大学で行われた調査です。

6~7歳の小学生142人が対象。調査結果では、平均睡眠時間が9~11時間だと、平均睡眠時間9時間以下より成績が高かったとのこと。

先ほど紹介した広島県の調査では10時間を超えるとかえって成績が下がる傾向があったことや9~10時間が最も成績が良かったことから、9時間前後の睡眠時間が望ましいと言えるのではないでしょうか。

また、米国立睡眠財団(NSF)が2015年に発表した推奨睡眠時間でも、6歳~13歳は9~11時間でした。成績だけを考えると、10時間以上は望ましくない可能性があるので、9時間台がベストという結論になります。

起床時刻が7時だとすると21時~22時の間に就寝すると学力向上につながりそうです。

小学生の15%が「眠い」という自覚あり

『基礎講座 睡眠改善学』では、小学生の心身疲労状態の調査結果も記載されています。

小学生が自覚している症状として紹介されていたのは、次の通りです。

  • 1位:あくびが出る(20%強)
  • 2位:眠い(15%強)
  • 3位:横になりたい(15%)
  • 4位:目が疲れる(15%弱)
  • 5位:ちょっとしたことが思い出せない(15%弱)

6位以下には、「きちんとしていられない」「物事が気にかかる」「イライラする」などがありました。

中年会社員へのアンケートではありません。小学生が対象の調査です。心配になってしまいますよね。

これらの症状の原因は、大人ならすぐ思い当たることでしょう。まさに、「睡眠不足」です。

実は、「2時間の睡眠不足」はほろ酔いと同じと言われています。

実際に酔っぱらっているわけではありませんが、脳の働ける状態がほろ酔い程度だということです。つまり、2時間の寝不足で授業を受けるのは「ほろ酔い」で勉強しているのと同じ。授業の内容を把握して、記憶するには難しいでしょう。睡眠時間が短いと成績が悪いというのもうなずけます。

睡眠時間が短いと海馬が小さい

子どもは、眠りの中で脳の神経ネットワークを形成していきます。脳機能を発達させる時期における睡眠不足が脳の発達に影響するだろうということは、想像に難くありません。

実際に、東北メディカル・メガバンク機構の瀧靖之教授らの実験では、睡眠時間が短い子と長く寝る子を比較した結果、脳の一部に明らかな差が認められました。差があると分かった場所は「海馬」です。

つまり、睡眠時間が短い子は「海馬が小さい」ということが分かりました。

海馬は、記憶に関わる領域。新しいことを学習して記憶するのが海馬です。睡眠時間が少ないと、神経細胞の発達が抑制されてしまうのではないかと考えられています。

まとめ

小学生の成績と睡眠時間の関係を見てきました。睡眠時間が少ないと、脳の成長が抑制されたり、機能が低下したりといった悪影響があり、それがそのまま成績に影響します。様々な調査によって、成績が良い子は睡眠時間が長いことが分かりました。

学力の向上には、「早寝」「早起き」かつ「規則正しい生活」がベストです。大人はその環境を整えることが急務ではないでしょうか。

参照記事:東洋経済「成績のよい子」は、だいたい何時に寝るのか」

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