頭のいい子は家のどこで勉強しているか?
子どもの勉強場所を決めてあげたいと思ったとき、気になるのは、「頭のいい子の勉強場所」ではないでしょうか。頭のいい子は自分の部屋で勉強に集中しているイメージがあるかもしれません。やはり、個室を作らなければいけないのでしょうか?
実は、頭のいい子の勉強場所は、必ずしも自室ではありません。
ここでは、頭のいい子の勉強場所と、勉強場所を作る時のポイントをお伝えします。
気が向いた場所で
拍子抜けする答えかもしれませんが、頭のいい子は、気が向いた場所で勉強する傾向があります。
この答えを考える時に注意してほしいのは、ここでいう「頭がいい」という意味が、単にテストの点数が高いという意味ではなく、好奇心があり、活動的で、物事をよく観察しながら、問題点の考察力や改善力に優れている子のことを指しているという点です。
単に学業の成績だけを見るのなら、違う結果が出ることが予想されます。しかし、親が子どもに臨む「頭のよさ」は、テストでいい点数が取れることではありませんよね。
もしかすると「頭がいい」より「利発」と表現する方がしっくりするかもしれません。このような頭の良さは、じっと同じ場所で集中してテキストに向かう勉強方法よりも、場所を移動しながら、視点の変化を楽しみ、その時々に感じるものを大切にできる環境でこそ育っていくものでしょう。
風通しの良い場所で
頭のいい子の勉強場所におすすめなのは、「風通しのいい場所」です。
空気循環がいいという意味ではありません。それも大切ですが、他の家族の気配が感じられる空間と言う意味です。
他の家族がいない一人の空間で過ごす時間は、子どもの成長を促します。一人になれる場所で勉強することもあるでしょう。その場所は、完璧な個室であるより、ドアの代わりにカーテンだけにするなど、家族の気配が感じられる空間にすると、安心して勉強にも集中できます。
リビングを経由した子ども部屋で
子ども部屋で勉強したい子も少なくありません。勉強場所として使う子ども部屋は、リビングを通って行く場所にするのがおすすめです。
子ども部屋から外やトイレなど、移動するたびに、家族のいるリビングを通ることで、コミュニケーションができます。勉強で疲れた時に、親とたわいない日常の会話をすることで、疲れが取れ、集中力も高まるでしょう。
また、子ども部屋が完全に独立してしまうと、親が子どもの様子を把握できなくなったり、思春期に非行につながってしまったり、友達を勝手に連れてきたりといったデメリットが考えられます。
子どもが個室で勉強したいと言い始めたら、子ども部屋の場所を工夫したいです。
【調査結果】小学生が普段どこで勉強をするか
学研教育総合研究所「小学生の日常生活・学習に関する調査」によると、小学生が普段勉強する場所は、リビングダイニングが圧倒的多数でした。
小学生全体で72.8%がリビングダイニングで勉強しているという結果です。ただし、低学年と高学年に分けると、小学1、2年生では82.0%、小学6年生では59.0%と差がみられます。高学年になると個室を用意する家庭が増えるのかもしれません。
また、男女別でみると、学年が上がるごとに子ども部屋での勉強が増えていくのは女子。5年生だけでみると、男子8%に対して女子は20%と明らかな差が見えます。
まとめ
頭のいい子が勉強する場所は、「気が向く場所」という少し拍子抜けする結論からスタートしましたが、子どもにとって、勉強は好奇心と向き合う作業でもあります。いろいろな場所で勉強できるように工夫してあげてみてはいかがでしょうか。個室を作る場合は、家族の気配が感じられ、コミュニケーションが取りやすい場所に作るよう意識してみてください。
この記事は、DIAMOND onlineの記事「頭のいい子は「家のどこ」で勉強しているのか?」を参照しました。