勉強する理由について聞かれたときどう答えればいい?
子どもの疑問の一つとしてよくあるのが「勉強をする理由」です。その疑問にどう答えれば良いのかをまとめました。
【タイプ別】勉強する理由を聞かれた時の答え方
一概に勉強をする理由といっても、子どもの状況やタイプによって適切な答えや伝え方が変わってきます。タイプごとに勉強する理由の答え方を紹介しましょう。
頑張っているが勉強が上手くいっていない子どもの場合
勉強を頑張っている子どもでも時には煮詰まり、勉強する意味が分からなくなることがあります。思いつめるあまり学校を辞めたいと考えてしまうかもしれません。そのような状況下にある子どもに対し、大人の理論や常識を話し丸め込もうとするのは逆効果です。このタイプは賢く繊細なので、親の下手な嘘や功利的な答えを見抜いてしまいます。そのため、「自分(親)はこう思うけど、あなたはどう思う?」と自分の意見を伝えつつ、子どもの意見も聞いてあげると良いでしょう。そして子どもと一緒に答えを考えてあげてください。
なお親は子どもにできるだけ偏差値の高い学校へ行き、優良企業で働いてほしいと願うものですが、それは親の願望であり思春期の子どもたちにとって反発心の対象になります。中には不登校になったり、進学を辞めたりする子どももいるでしょう。能力はあっても勉強に対して意味を見出せなかったとき「親の思い通りにはなりたくない」という一心で将来を選んでしまうかもしれません。勉強を頑張るのは幸せになるための一つの方法に過ぎないのだと心得ておくのが大切です。
勉強以外にやりたい事がある子どもの場合
勉強をする意味が分からなくなってしまう子どもの中に、勉強以外にやりたいことがある子どもがいます。そのようなタイプは、勉強する時間を自分の趣味の時間に費やしたいと考えるでしょう。そのため、納得できる理由を提示されない限り動かない可能性が高いです。
効果的なアプローチとして、「自分の幸せを人任せにしないで生きていくために、食いっぱぐれないように必要最低限の学歴が必要」と語りかけることがあります。趣味を継続していくためには、それができるだけの生活環境が必要です。やりたいことを自由にやるために勉強が必要なのだと話してみてください。
無気力な子どもの場合
勉強が面倒くさくなってしまい、やる気を見いだせない無気力な子どもがいます。このタイプに対して「勉強しなさい」と命令するのは逆効果。さらにやる気をなくすだけでなく、反発心が芽生えるリスクがあります。このタイプの子どもには根源的な問いかけを投げかけるのがおすすめです。「今より楽しく生活するために無気力ではいられない」と悟らせる方向に持って行くと良いでしょう。
子どもの心に刺さる言葉をズバッと言い上げるのは難しいかもしれませんが、少しでも興味を惹けるような問いかけができれば少しずつ心情は変化していくものです。無視されても諦めず、その子に合う言葉を探してみてください。
勉強する理由を答える時の注意点
勉強をする意味について親が子どもに伝えるとき、言葉選びや伝え方を間違えると子どもが勉強を嫌いになるかもしれません。そのような事態を防ぐために、伝える際の注意点を紹介します。
学校の成績だけで自己評価しないよう伝える
勉強の意味について伝えるときは、子どもに自分のことを学校の成績だけで評価しないようアドバイスしましょう。学校の成績が芳しくないと、子どもは自分を責める可能性があります。自分を責めて自信を失うと、立ち直るまでに時間がかかったりモチベーションが著しく低下するかもしれません。
そのため、子どもには「努力をするのは自分のペースで良い」と言い聞かせ、成績が思うように上がらない時も焦らないようフォローしてあげてください。子どもの話によく耳を傾けて、勉強方法が合っているか一緒に考えてあげるのが得策です。
勉強を強制しない
勉強する理由を答えるとき、勉強を強制するような言い方をしてはいけません。勉強を押し付けると納得できていない子どもは反発する可能性が高いので、避けた方が賢明です。勉強は無理やりさせるのではなく、子どもが勉強に対して楽しみを見いだせるよう導いてあげましょう。最終的には子どもが自ら「勉強したい」と思えるようになるのがゴールです。
ほかの子どもと比較しない
子どもを他の子どもと比較するのは良くありません。同級生と成績を比較するのは子どもが自信を失う原因になります。勉強をせずに遊んでいたとしても、他の子どもと比較して注意しないのが大切です。比較するのであれば他の子どもではなく、以前のお子さんと比較してあげてください。「他の子よりできていない」と注意するのではなく「前よりもできるようになったね」と褒めてあげるのがポイントです。