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データでみる子どもの学び~学校・家庭

学びの環境は、時代にあわせて変化していきます。今の親世代は、国の教育方針に翻弄された人もいるのではないでしょうか。近年も大きく学びの環境は変化しました。子どもの深い思考力を育む取り組みとパソコン・タブレット端末の活用の方向にシフトしています。現在はまだ過渡期の段階です。どのような変化が起こっているのかを知り、その変化を見守りあるいはサポートしていく必要があるでしょう。ここでは、学びの環境がどのように変化しているのかを紹介します。

学校の学び

学校での学びは、大きく分けて授業と定期試験があります。教師による講義を受け、復習し、定期試験で知識の確認をするというのが一般的な学習の流れでしょう。

従来は、教科書に沿って、そこに記載されている情報を整理して理解を促すことが授業の目的でした。そして定期試験では、教科書に記載されていることの暗記力が問われるものが多くの割合を占めていました。子どもは、黙って教師の話を聞きます。中には眠たくなって居眠りしてしまう子や授業に退屈してお絵かきに夢中になる子もいたことでしょう。授業で勉強が苦痛なものとなってしまった子は、自宅学習にも身が入らないかもしれません。定期試験でいい結果が残せる子は、試験のコツに気づき、暗記力を活用することに長けた子が多いという特徴がありました。

暗記力は鍛えられるもののその情報を活用できない。それが従来の学校教育の弱みです。そんな学校の学びが、今、大きく変化しています。暗記ベースの詰め込み教育から、子どもの思考力を鍛える方向への転換点と言えるでしょう。

小学校では2020年度から、中学校では2021年度から、新学習指導要領がスタート。子どもの主体的な学びや深い思考力、判断力、表現力の育成が重視されるようになっています。

授業

ベネッセが小学校教員に実施した調査によると、「自分で調べたり考えたりしたことを発表する」「自分で調べたり考えたりする」「体験的な学びを取り入れる」「グループで話し合う」という授業が2020年より2021年が大きく増えています。

授業方法(小学校、2020年と2021年との比較)

※参照元:ベネッセ教育総合研究所「小中学校の学習指導に関する調査2021」 (https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5694)
※「よく行っている」+「ときどき行っている」の%

これまでの教師が一方的に情報を整理して伝えるという詰め込み型の授業がほとんどだったスタイルから、自分で調べたことを発表する、自分の意見を話す、体験する、グループで話し合うというスタイルの授業が増加。子どもが主体となって学ぶ機会の割合が多くなりました。自分で考え、体験し、話し合うことで、知識は自然と自分のものになっていくでしょう。

暗記力や情報整理力も大切ですが、思考力の育成も大切です。子どもの能力を伸ばすためにどのようなバランスがベストなのか、模索が続いていることが分かります。

定期試験

定期試験でも変化がありました。中学校の定期試験に関するベネッセの調査によると、2020年との比較で2021年は「記述式の問題を出す」「入試問題に対応した問題を出す」「まったくオリジナルな問題を作成する」というタイプの設問が増えています。

定期試験の出題と内容(中学校、2020年と2021年の比較)

※参照元:ベネッセ教育総合研究所「小中学校の学習指導に関する調査2021」 (https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5694)
※「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%

記述式の試験は、知識が本当に自分のものになっていないと回答できません。オリジナル問題は、テスト対策が得意な子にとって未知の問題です。応用力が試されます。また、見たことがない設問は、試験そのものの楽しさにつながるかもしれません。しかし、入試も大切です。入試で問われるレベルの問題もバランスよく配置するという工夫が感じられます。

学びの環境が大きく変化

学びの内容とともに変化しているのは、学びの環境です。環境の変化は、新型コロナウイルスの拡大に対応せざるを得ない状況から否応なく対応を迫られているという側面が大きいですが、時代にあった変化と言えます。

2019年に文部科学省が打ち出したのは、「GIGAスクール構想」でした。子ども一人一人にパソコン・タブレットを与えてICTを活用しながらそれぞれの子どもに合わせた学習を進めていくという目標です。当初は5年ほど期間をかけてゆっくり構築しようとしていた学習環境ですが、新型コロナウイルスの影響で前倒しせざるを得なくなり、2021年度中には小・中学校で一人一台端末はほぼ実現しています。

タブレットなどICT機器の活用状況

ICT機器を活用すると、一斉におこなわれる授業とは異なり、子ども一人一人の理解度や進捗状況にあわせて学習を進めていけます。また、他の子どもと情報や調べたことを共有も可能。他の子どもが考えたことを元に、自分の考えを深めていけます。

ただし、ICT活用の教育は、地域・学校によって差が発生しているのが現状です。

同じくベネッセの調査によると、中学校で端末を自宅学習に活用しているとの回答は約22%でした。一方、「全く持ち帰らせていない」と回答したのは66%です。そして、持ち帰らせないと回答した多くは、人口が少ない地方自治体という傾向が見られます。授業での活用についても、毎回の授業で使う教員は32%、1割以下の活用にとどまっている教員は18%。授業中の子供のICT機器の活用では、7割以上の使用が19%に対し、1割以下が37%にも上りました。

ICT端末の持ち帰り頻度(中学校)

※参照元:ベネッセ教育総合研究所「小中学校の学習指導に関する調査2021」 (https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5694)
※1人1台端末を導入済みと回答した人 2,122人の回答を分析

ICT機器の活用状況は、地域と教員による差が大きいことが分かります。教員がICTに慣れるまでは、過渡期として地域格差が生じるのは仕方ないかもしれません。親がICTに関心を持ち、取り組めることを模索してみるのもいいでしょう。

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株式会社リブランド(旧:株式会社リブランドマネジメント)は、子どもの自立心・集中力・学習力・言語力を自然と引き出す「子どもの能力を伸ばす家づくり」を行う住宅会社です。一級建築士によるデザイン性に優れた設計に合わせ、「教育のプロ」が子育て世帯に最適な住居を提案します。単に、「子どもにとって良い家」にするのではなく、業界に精通しているスタッフの経験や脳科学のエビデンスに基づいた設計を重視。日々暮らしていく中で、自然と子どもが賢く成長していけるような住空間を叶えています。家づくりのことはもちろん、子供の成長に焦点を当てたイベントや相談会を実施しているので、気になる方はぜひ一度お問い合わせください。
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