IQの高い子どもに育てるには
子どものIQは、本人の努力より親の育て方の影響の方が大きく左右することが分かってきています。IQの高い子どもに育てるコツを知りたいのではないでしょうか?ここでは、子どものIQが上がる育て方を紹介します。
本稿は、『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』を紹介したDIAMOND onlineの記事「親が○○をしている家は、子供のIQが高い」を参照しています。
語りかけが多いほどIQが上がる
子どものIQは、親からの語りかけが多いほど上がります。単に話をすればいいのではなく、語りかけ方にコツがあることが分かりました。ここでは、子どものIQが育つ語りかけ方のコツを3つ紹介します。
前向きな言葉を使う
子どもに対しては心配から「危ないよ」など、ネガティブな言葉を使ってしまう人も少なくありません。しかし子どものIQを育てるには、「危ない」「ダメ」「やめて」などのネガティブな言葉ではなく、「上手」「よくやった」「そうね」など前向きな言葉を使うのがコツです。
また、子どもの言葉をリピートするのも肯定表現のひとつ。自分の発言を認められたという自尊感情にも結びつくでしょう。
子どもに何かしてほしいときは、命令ではなく「お願い」の言葉にするのも前向きな表現方法です。
じかに語りかける
言葉を聞くことに意義があるのであれば、CDを流すなどの方法でも良さそうな気がします。特に赤ちゃんに対して、頻繁に話しかけるというのは抵抗があるかもしれません。しかし、「自分に関係のない会話を聞くだけ」よりも「直接目を見て話しかけられる」ことで、子どもの脳は大きく育ちます。大切なのは、顔と顔を合わせて語りかけること。生の人との関わりが子どもの脳を刺激して、その後の言語学習をよりスムーズにします。
常に語りかける
常に語りかけることもコツのひとつです。話しかけられたときに脳が活性化するので、できるかぎりたくさん話しかけるようにするといいでしょう。出かけると刺激も多くなり、物の名称を話しかけるだけでもたくさんの言葉を聞けます。話題に困ったときでも、外でならたくさん語りかけるネタがあるので、積極的に出かけてみてはいかがでしょうか。
子どもへの語りかけの方法やタイミング
語りかけを意識すると、急に何を話したらいいか分からなくなってしまうかもしれません。そんな時は、実況中継をするのがおすすめです。子どもが何かしたとき、親は注意深く見守っているかもしれませんが、黙って見守るのではなく声に出してみましょう。その動作を表現する言語を学ぶ機会にもなります。
また、親自身の行動を実況中継しながら、子どもと共有する方法もおすすめです。
赤ちゃんには、オムツを替える時に、「いまから何をするか」について、一つひとつ話しかけるのもいいでしょう。「オムツを替えますよ」「お尻を拭くから冷たくなりますよ」「足をあげますよ」など。サービスの提供者になったつもりで語りかけると、スムーズに話せるでしょう。
語彙力は3歳までに聞く「単語数」で決まる
「三つ子の魂百まで」という言葉がありますが、語彙力もまた3歳までに聞いた「単語数」で決まります。
ベティ・ハートというプリスクールの教師とカンザス大学の修士課程の指導教官トッド・リズリーが協力して調査した結果、4歳までに語りかける単語数が、専門職に就いている親は「4800万語」、貧困層の親は「1300万語」でした。
この語りかけの単語数差が、子どもが成長する中での語彙力やIQの差につながっていくと考えられています。
では、1日どれくらい語りかければいいかというと、2万1000語です。数字だけ見るとボリュームが多いように感じるかもしれませんが、実は「1時間に15分間」の頻度でおしゃべりしている程度なので、それほど難しい単語数ではありません。
まとめ
子どものIQを育てるには、「語りかけ」がポイントでした。前向きな言葉で、顔を見ながらたくさん話しかけることで、子どもの脳は刺激され、語彙力が向上していきます。3歳までに聞いた単語数が語彙力レベルを決めると言われているので、赤ちゃんから4歳になるまでは特に大切な時期です。1時間に15分程度、子どもとの対話の時間を作って、たくさんの言葉を聞かせてあげましょう。